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レオパレスなどで問題続出!サブリース契約の途中解除はどうすればいい?契約時の注意点から解約方法までサブリース契約を徹底解説

レオパレスなどで問題続出!サブリース契約の途中解除はどうすればいい?契約時の注意点から解約方法までサブリース契約を徹底解説

不動産建築及びアパート経営で知られるレオパレス。2019年に入り、アパートの不良工事問題が大きく報道されています。界壁が存在せず耐火性や防音性、断熱性など、建築基準法に基づいた住宅性能を満たしていない、いわゆる手抜き工事によるアパート建築の事実が露呈しました。

さらなる問題として、アパートの手抜き工事だけではなく、アパート建築とサブリースをセットにしたことによるオーナーへの家賃保証問題もクローズアップされています。

2018年にも、シェアハウス『かぼちゃの馬車』でのサブリース契約が問題となり、融資を担当したスルガ銀行への訴訟など、大きな問題に発展しています。
(参考記事:スルガ銀行の不良債権はどこまで拡大するのか?

何かと問題が起こりやすい賃貸物件のサブリース契約。サブリース契約を解除して自分で物件を運営していくために、オーナーはどのようにすればいいのかをお伝えします。

HowMaスマート不動産売却

サブリース契約は今、大きな問題になっている

サブリース契約は、2018年に問題となったスマートデイズ社によるシェアハウス『かぼちゃの馬車』、そして2019年のレオパレスと、2年連続で大きな問題が起きています。

では、なぜ、サブリース契約でこのような問題が発生しやすいのでしょうか。

アパート建築とサブリース契約をセットにしている会社が多い

まず、一つ目の理由は、2社が新築アパート、もしくは新築シェアハウスの建築とサブリース契約をセットにしていた点です。

これらの会社はアパートを建築し、アパートを運用するための土地選びから始め、建築後もサブリース契約で物件を運用していました。

「オーナーは作業いらずで、家賃が保証される」をセールスのウリ文句にしていたのです。

たとえ、オーナーが高金利で購入資金を借りたとしても、家賃が保証されるのであれば、安定した収入が毎月入ります。

不労所得になるという理由で、これらの会社でアパートを建ててしまった人が多かったのです。

しかし、スマートデイズ社は倒産し、オーナーには家賃が支払われなくなっています。

オーナーの中には、自己破産をせざるを得ない状況に追い込まれている人も出ています。

レオパレスはそこまでは至っていないものの、サブリース契約を結んでいると、借主側の都合で家賃が下げられることもあります。

その点によく注意しなければいけません。

サブリース契約を理解していないオーナーも多い

まず、サブリース契約がどのようなものか、よく理解する必要があります。

一般的には、自分で不動産物件を運営する場合、入居者と契約を直接結びます。

しかし、サブリース契約の場合、オーナーと不動産管理会社が契約を行います。

契約の内容は、不動産管理会社に自分の所有する物件を一棟ごと貸し出すというものです。

この契約自体はマスターリースと呼ばれます。

つまり、サブリース契約を結ぶと、オーナーにとっての借主は入居者ではなく、サブリースを行う不動産管理会社になるのです。

そして、不動産管理会社は自社で入居者を募集して空室を埋め、家賃収入を得ます。

この不動産管理会社がオーナーになり代わり、部屋を貸すことをサブリースと呼ぶのです。

そのため、賃貸物件に関する様々な交渉もオーナーと入居者が行うのではなく、オーナーと不動産管理会社が行うことになります。

建築会社は利益を増やすためにサブリース契約を行っている

スマートデイズ社やレオパレスのようにアパートやシェアハウスを運営する不動産会社は、なぜ、サブリース契約を行うのでしょうか。

オーナーの収入を安定させるためではありません。

結論から言えば、オーナー収入の安定化は、あくまで副次的な効果でしかありません。

結局は自分たちの利益を最大化するためです。

サブリース単体は、不動産管理会社にとってそれほど旨みはありません。

むしろ、家賃保証をしなければいけないデメリットが大きいです。

しかし、新築アパートの建築を請け負うことで、工事費用やマージンを得ることができます。

さらに、サブリースと一緒に、定期的な修繕工事やクリーニングも契約に盛り込めば、かかる費用は自分たちの利益にできます。

そのため、アパートの土地代や建築費用が、一般的な相場よりもはるかに高かったこともあるのです。

不動産の購入では不動産会社の言いなりになるのではなく、提示された費用が適切なのかどうかを見抜く眼が必要です。

相場観をきちんと養っておかなければいけません。

サブリース契約が解除しにくいと言われているわけ

一般的にサブリース契約は、オーナー側から解除しにくいと言われています。それはなぜでしょうか。

借地借家法は借主が保護される

サブリース契約においては、借地借家法が適用されます。

借地借家法32条により、貸主であるオーナーの一方的な通知では、借主側は退去する義務を負いません。

退去、つまり契約解除には、サブリース会社の同意を得るか、もしくは正当な事由が必要になるのです。

事実、借地借家法32条により、借地借家法がサブリース契約に適用されるという判例が出ています。

 

貸主側が自分の希望で解除したいと考える場合、当初に結んだ契約事項に『中途解約条項』を盛り込んでおかなければいけません。

中途解約のための規定があれば、契約更新の6ヶ月前に契約を更新しない旨を伝えることで、契約の解除が可能です。

しかし、オーナーが契約を結ぶ時に内容をよく確認せず、不動産会社の言うことを全て鵜呑みにしてしまうと、任意で契約解除を行うことがとても困難になってしまうのです。

 

裁判所に申し出て正当事由があることをアピールすれば、裁判所の判断で契約が解除できないわけではありません。

しかし、その場合も客観的な妥当性が求められるため、貸主側の一方的な都合による契約解除はかなり困難だと言えます。

正当事由として認められる事項には、以下のようなものがあります。

  • 賃貸人であるオーナーが、当該建物を自分の住所などに充てる必要性がある
  • 建物の賃貸借において契約違反があった
  • 建物の利用状況が適切な状態でない
  • 賃借人の明け渡しの際に、立ち退き料や慰謝料を支払う

物件の利用状況が契約に違反する、オーナーが自分の不動産を失ってしまったので自分の住居用に賃貸物件を使用するなどの事情がない限り、契約解除はかなり難しいです。

契約上の理由で違約金が発生する

また、契約解除の申し出を不動産管理会社が了解した場合でも、違約金を求められることがあります。

契約期間満了時以外の解約は、基本的に違約金が発生するものと思っておきましょう。

どれぐらいの違約金が発生するかは、契約時に盛り込まれているはずですが、不動産会社がオーナーに詳しい内容を伝えなかったとして問題になったケースもあります。

サブリース契約を解除すると、収入が0円になってしまう

また、オーナーがサブリース契約の解除に踏み切れない理由に、サブリース契約の解除によって物件の運営ができなくなることが一つ挙げられます。

特に自分で不動産を運営したことがなく、最初からサブリース契約一本で不動産投資を行なっていた場合、入居者募集のノウハウがないこともあります。

入居者と直接契約を結んでいないため、自分の物件にどんな人間が住んでいるのか、必要な情報を得ることすらできません。

物件の状態も自宅から遠距離であれば、把握できないでしょう。

物件の運営経験がないだけに細かな情報をチェックできず、サブリース契約に不満があったとしても、なかなか解除に踏み切れない人も多いのです。

サブリースを結んでいる借主の会社は、簡単に契約を解除できる

逆に、サブリース契約を結んでいる借主からは、貸主に対する契約解除を簡単に行うことができます。

これは、一般のアパートやマンションの住人との契約と同じように考えればいいだけです。

オーナーである貸主は、マンションの住人に不満があったとしても、2年間の賃貸契約を結んでいれば、更新時以外に立ち退きを求めることは難しいです。

しかし、借主は引っ越しや転勤、家賃が支払えなくなったなどの理由で、契約期間中でも自由に退去できます。

そのため、サブリース契約の更新時に、借主側である不動産会社の都合で、一方的に契約を打ち切られることがあるのです。

これは自分で物件を運営したことのないオーナーにとって、非常に大きなリスクになります。

サブリース契約を解除するには

では、サブリース契約を解除するには、どういった手順を踏めば良いのでしょうか。

書面を作成し、契約の解除を通知する

基本的には契約書の内容に従い、契約の解除を通知するしかありません。契約解除に必要な書面を作成し、サブリースを結んだ不動産会社に送付します。

この際、送ったことの証拠として、必ず内容証明郵便で送付するようにしましょう。

解約条項が盛り込まれていれば、契約更新の半年前に契約解除の通知書を作成し、6ヶ月経つのを待つだけです。

専門の機関に相談してみると、アドバイスがもらえることも

一方で、解約情報が盛り込まれていない場合、不動産会社と交渉して解約してもらうしかありません。

この場合、弁護士を立てなければいけないでしょうし、時間も費用も大変かかります。

そこで、サブリースの契約解除で何から手をつけていいのか分からない人は、専門の機関に相談してみると良いでしょう。

最近はサブリース契約のトラブルが続出していることから、国民生活センターだけではなく、サブリース問題に関する専門の窓口を国土交通省が設けています。

※賃貸住宅のオーナーに対し、賃貸住宅でのトラブルや悩みについて、メールによる無料法律相談を行っています。

  • 公益財団法人 日本賃貸住宅管理協会
    03-6265-1555

まずはこれらの窓口に相談すれば、アドバイスがもらえます。サブリース契約の解除に強い弁護士なども紹介してもらえるでしょう。

最近は不動産会社も交渉に応じてくれるケースが増えている

一方、最近はサブリース契約が様々なトラブルを引き起こしていることもあり、不動産会社も問題視しています。

実際にスマートデイズ社は倒産に追い込まれていますし、レオパレスは株価が大幅に下落しています。

サブリースでのトラブルは、不動産会社にとってリスクが大きいのです。

そのため、契約の解除に対し、全く譲歩の芽がないわけではありません。

サブリース契約をどの時点で解除するのか交渉し、相談の上で軟着陸させるように努めましょう。

ある程度は収入があるうちに、急遽対応しなければならない事態に追いこまれる前に、早め早めに動くことが重要になってくるでしょう。

サブリース契約を結ぶ際の注意点

では、これから投資用アパートを建てて不動産管理会社とサブリース契約を結びたい場合、どういった点に注意すれば良いのでしょうか。

契約解除の事前通知を設定する

まず、絶対に必要なことは、契約解除に関する情報を盛り込んでおくことです。

契約解除の条項が設けられていれば、契約更新の半年前に貸主であるオーナー側は、借主に契約を更新しない旨を伝え、退去してもらうことができます。

この条項の有無で、貸主と借主のパワーバランスが大きく変わってきます。絶対に契約書に盛り込んでおきましょう。

違約金の金額や規定も確認する

サブリース契約の解除の通知の際、違約金を支払えば解除に応じる不動産管理会社もあります。

そのため、違約金がどの程度の額なのか、どういった場合に違約金が発生するのかなどの諸規定を必ず確認しておきましょう。

こういった契約内容の確認では、宅地建物取引士の同席が求められます。

不動産会社が用意した宅地建物取引士は自社の社員が多く、必ずしも平等に、すべての内容を詳しく伝えてくれないこともあります。

可能であれば知人の宅地建物取引士、第三者的な立場の宅地建物取引士に同席してもらいましょう。

契約書の内容に不備や不利な点がないか、内容がきちんと事細かく説明されているか、確認してもらいます。

一方的な相手の言い分を飲まない

これまでの話では不動産会社だけが悪者に思えますが、もちろん投資である以上、オーナー側に落ち度がなかったわけではありません。

結局、オーナーも不動産投資に関する勉強すらせず、安易に収入が得られるというフレコミだけを鵜呑みにしたからこそ、このような問題が多数発生しているのです。

所有する予定の不動産で収益がどれほど発生するのか、購入に際してどのような契約内容になっているのか、10年後や20年後のことを見据えた上で物件を購入しなければいけません。

自分にとって有利なことだけが伝えられると、人間は欲に目がくらみ、ついつい妄信してしまいがちです。

しかし、そんなうまい話がゴロゴロ転がっているわけではありません。

サブリース会社の言っていることを一方的に信じるのは危険です。

「具体的にどのようなしくみで利益を出すことができるのか」

「おたくの会社は投資家を何人ぐらい抱えているのか」

「サブリース契約が社会的に問題となっているが、御社ではどう捉えているのか」など、しつこいと思われるくらいまで質問をぶつけます。

相手の言い分を一方的に飲まず、自分の頭で考える癖をつけましょう。

サブリースを結んで長期間安定した家賃収入が得られる物件なのかを検討する

そして、もう一つ重要なのは、サブリース契約を結んだ後です。

本当にその物件で、これから先も家賃収入が得られるのか、よく考えてみることです。

サブリース契約は家賃保証が付いているため、たとえ入居者がなくても、不動産管理会社が家賃を支払ってくれるとオーナーは思いがちです。

しかし、当然ながら、毎月の収入は借主が支払う家賃ですから、入居者がいない物件の家賃収入はいつか途絶えます。

採算が極めて悪い物件の場合、サブリース会社は契約の解除を申し出るでしょう。

かぼちゃの馬車のシェアハウス問題でも、同じことが起きました。

駅から離れた場所に居住性の低いシェアハウスばかりを建てたことで入居者が入らず、家賃保証が打ち切られたことが倒産の原因となっています。

物件の場所や構造、間取りなどをしっかりと確認しましょう。

駅から立地が良い場所にあるのか、人が住みたくなるような設備を持つ物件なのか、自分の目で見定めてから投資を決定しなければいけません。

もしサブリース契約中の物件を売却したくなった場合は

サブリース契約をしている物件の売却は可能でしょうか。結論から言えば可能です。

ただし建物が古ければ更地にしたほうが良いケースもありますし、現在の家賃収入から利回りを算出して、売却価格が決定されることが多いです。

また建物の性能がレオパレスの物件のように充分でない場合、銀行の融資がつかない可能性もあります。

購入した時点より安くなる可能性が高いことは、承知しておきましょう。

少しでも高く売りたいのであれば、査定を申し込みましょう

購入時の価格には及ばなくても、少しでも高く売りたい場合は1社でも多くの不動産会社の査定を聞きましょう。不動産会社により得意分野がありますから一棟型のアパートを探している投資家を顧客に多く抱えている不動産屋に査定を依頼することを狙います。

そうすれば比較的スムーズに売れますし、不動産会社が買取をしてくれることもあります。

サブリース契約をずっと続けており、自分で物件運営のノウハウもなく、収入を得ていく自信がない場合は、バッサリと物件を処分して、また別の投資手法を模索したほうが良いケースもあります。

HowMaではおおよその売却価格をAIで査定してくれるので、ぜひ一度活用してみてください。

まとめ

サブリース契約を結んだものの、契約解除に関する条項が契約書にない場合、契約の解除を貸主の意思で行うことは非常に難しいです。

しかし、最近はサブリース契約が社会問題になっていることから、相談できる場所が増え、不動産管理会社も交渉に応じてくれるケースが見られます。

重要なのは一方的に妄信してサブリース契約を結ぶのではなく、投資としての妥当性や収益率を判断できるだけの知識や経験を自ら持つことです。物件の立地は妥当なのか、家賃の設定は周辺の相場と比較してどうなのか、10年後も20年後も安定した需要がある場所なのか、実際に物件を購入して運営する気持ちで、真剣に検討しましょう。そうすれば、サブリース契約を結んだことによる失敗はなくなるはずです。

執筆者情報

HowMaマガジン 編集部
「不動産の売却」に役立つ情報を発信するHowMaマガジンの編集部です。売却のノウハウや知識はもちろん、誰でも気軽に不動産の売買相場価格をチェックできるサービス「HowMa(ハウマ)」が算出するデータなどもお届けしていきます。
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