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不動産を売却後の確定申告~必要な人はだれ?どうやるの?~

不動産を売却後の確定申告~必要な人はだれ?どうやるの?~

このコラムの読者の方は、「確定申告って言葉だけは聞いたことあるけど、イマイチよく分からない」、「不動産会社の人から確定申告が必要だと言われた」、「自分が確定申告の対象になっているか知りたい」、「確定申告をどのようにやるのか教えてほしい」など、不動産売却に伴う確定申告について、いろいろな疑問をお持ちかと思います。

結論から先に言ってしまうと、確定申告の義務が有る、無いに関わらず、確定申告をしたほうが金銭面で多くの恩恵を受けることができます。
今回は、「不動産を売却した後の確定申告」をテーマに、「確定申告の概要」、「確定申告の必要なケース・不要なケース」、「確定申告の方法と必要書類」、「確定申告することによる節税メリット」などを中心に解説していきたいと思います。

不動産売却の成功は、「いくらで売れたか」ではなく、「最終的にいくら手元にお金が入るのか」がポイントです。
少しでも多くのお金が手元に入るように確定申告の内容をしっかり理解しておきましょう!

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確定申告が必要な人、不要な人

不動産を売却して利益が出たときは確定申告が必要となります。

また、売却によって損失が出たときでも確定申告をすることによって、税金を節税できるメリットがあります。
ここでは、確定申告の概要をはじめとして、どのようなときに確定申告が必要となるのか、または不要となるのか、そして、確定申告による節税メリットとは一体どのようなものなのか解説していきたいと思います。

自分がどのケースに当てはまるのか、確認しながら見ていきましょう。

確定申告とは一体何か?

まずは確定申告とは、そもそもどのようなものなのかご説明したいと思います。

確定申告とは、「1年ごとに所得にかかる税金を計算し、納税することを目的とする申告手続き」のことで、自分が住んでいる地域を管轄する税務署へ必要書類を提出することによって行われます。

提出する時期は毎年決められており、確定申告の対象となる年の翌年2月中旬から3月中旬までの期間となります。
ちなみに
2018年の確定申告の期限は、2019218日(月)から2019315日(金)までとなっています。このように確定申告できる期間は1ヶ月程度しかありませんので、あらかじめ余裕を持って書類を準備しておくことが大切です。

しかし、確定申告と言われても、一般的なサラリーマンやOLなどの会社勤めの方にはあまり馴染みが無いかもしれません。
通常、会社員の所得の申告は、会社が「年末調整」というかたちで会社員に代わり手続きをしてくれますので、年収
2,000万円超の方や本業以外に副業をしている方を除けば、確定申告をしないのが普通です。

ただし、不動産を売却して売却益が出た場合は、本来しなくてもいい会社員の方でも確定申告をしなければなりません(会社が本人に代わって確定申告してくれることはありません)。

では、確定申告の義務がある「売却益」とは、どのようなものを指し、どのように求めるのでしょうか?
次の項目で詳しく解説していきます。

確定申告が必要か不要かは、譲渡所得が出るか出ないかで決まる

不動産の売却によって得た売却益とは、難しい言葉で「譲渡所得」とも呼ばれ、譲渡所得にかかる税金を「譲渡所得税」と言います。

これを先程ご紹介した確定申告の定義に置き換えると、「売却益(譲渡所得)に対する税金(譲渡所得税)を計算し、納税することを目的とする手続き」が不動産売却における確定申告ということになります。

この譲渡所得ですが、あくまで売却益という意味なので、不動産を売却した価格(成約価格や売買価格)とイコールでは無く、次の計算式によって求めることになります。

<譲渡所得(売却益)の求め方>
譲渡所得 不動産の売却価格-(不動産の取得費+不動産売却にかかった諸経費)-特別控除

<譲渡所得税の求め方>
譲渡所得税 = 譲渡所得 ×税率(20%or39%)

こちらの計算式にそれぞれの金額を当てはめて、譲渡所得がプラスになれば譲渡所得税がかかることになるので、確定申告をする必要があります。

一方、その逆で譲渡所得がマイナスの場合は、譲渡所得税もかからないことになるので、確定申告は不要となります。

なお、譲渡所得税の税率ですが、売却した不動産を保有していた年数によって違ってきます。
保有期間が
5年を超えている不動産を売却したときは、「長期譲渡所得」として税率20%がかかります。保有期間が5年未満の不動産を売却したときは、「短期譲渡所得」として税率39%がかかることになります。

不動産の保有期間5年を境に税率が倍近く変わってきますので、注意しておきましょう。

では、次に譲渡所得の計算式に出てくる「不動産の売却価格」、「不動産の取得費」、「不動産売却にかかった諸経費」とは、どのようなものを指すのか見ていきたいと思います。
特別控除については、「
5確定申告をすることで利用できる特例制度」をご覧ください。

  • 不動産の売却価格
    不動産の売却価格とは、実際に売却できた成約価格のことです。不動産の売却価格を証明するものは、主に売却時の売買契約書や重要事項説明書となります。

 

  • 不動産の取得費
    不動産の取得費とは、売却した不動産の購入時の金額から建物の減価償却分を控除した金額のことです。建物の減価償却とは、建物は新築時から年数が経過することによって、劣化等により価値は目減りすることになるので、その減価分を考慮して取得費に反映させようという考え方です。ちなみに土地には減価償却という考え方は無いので、不動産の場合は建物のみを考慮すればOKです。減価償却は、耐用年数に沿って毎年一定の金額を建物の価値から控除していきます。耐用年数は、建物の構造によって違いがあり、一般的な木造戸建てであれば20年~22年、マンションなどの鉄筋コンクリート造であれば47年となります。例えば、新築戸建てを5,000万円(内訳:土地3,000万円、建物2,000万円)で購入して、10年後に売却した場合の不動産の取得費はいくらになるでしょうか。建物2,000万円を耐用年数20年で割ると、1年あたり100万円を減価償却することになります。今回は新築で購入してから10年後に売却しているので、1,000万円を減価償却分として控除することになり、不動産の取得費は4,000万円(内訳:土地3,000万円、建物1,000万円)となります。なお、不動産の取得費を証明するものは、主に購入時の売買契約書や重要事項説明書となります。

 

  • 不動産売却にかかった諸経費
    不動産の売却にかかった諸経費とは、主に不動産会社へ支払った仲介手数料や土地の測量費用などが挙げられます。諸経費の詳細は、「4確定申告で認められる諸経費」をご覧ください。

以上のように、それぞれの金額を求めて譲渡所得を計算することになります。

「不動産の売却価格」と「不動産売却にかかった諸経費」はいいとして、計算するのが面倒なのは、やはり「不動産の取得費」でしょうか。
確定申告は、税理士に依頼することを除けばすべて自分自身で計算するのが基本となりますが、どうしても難しい場合は不動産売却を仲介した不動産会社や税務署の職員に質問してみてください。
いろいろとサポートしてくれると思います。

ちなみに譲渡所得が出たにも関わらず確定申告をしない場合は、後になって税務署から「脱税」とみなされる可能性があるので注意しましょう。

不動産を売却した人にはランダムで税務署から「お尋ね」と呼ばれる文書が届くことがあります。
「お尋ね」とは、不動産を売却した人に「確定申告をして譲渡所得税をきちんと納税したか」を確認することです。

「お尋ね」が届いたからといって慌てる必要はありませんが、特に不動産を高額で売却した人は「お尋ね」の対象となりやすいので、譲渡所得が出たら必ず確定申告をするようにしましょう。

譲渡損失は確定申告することで他の所得と損益通算が可能

譲渡所得を計算して、譲渡損失(売却損)が出てしまったとき、確定申告をする義務はありません。

しかし、譲渡損失をあえて確定申告することによって、「他の所得と損益通算ができる」という特典を受けることができます。

損益通算とは、他の利益(所得)と他の損失を相殺することです。例えば、会社員の方は「給与所得(給料のこと)」を毎月得ているわけですが、この給与所得と不動産売却による譲渡損失を損益通算することが可能です。

例えば年収800万円の方が譲渡損失500万円と損益通算すると、その年の年収を300万円とみなすことができるので、差額500万円分の所得税と住民税を節税することができるのです。

通常、源泉徴収によって強制的に所得税と住民税は給料から差し引かれるので、確定申告によって払いすぎた税金が還付されることになります。確定申告は少し面倒であるのは事実ですが、節税メリットが非常に大きいので譲渡損失が出たとしても確定申告することをおすすめします。

【ポイント】

①   不動産売却による確定申告とは、主に売却益(譲渡所得)に対する税金(譲渡所得税)を計算し、納税することを目的とする手続きのこと。
②   不動産を売却して譲渡所得(売却益)が発生したら確定申告をする必要がある。一方で、譲渡損失(売却損)が発生した場合は、確定申告は不要となる。
③   譲渡損失のときは確定申告の義務は無いが、確定申告することで給与所得と損益通算することができるため、所得税や住民税を節税することができる。

確定申告の方法と必要書類

ここでは、実際に確定申告をするときのやり方や税務署へ提出する必要書類についてご紹介していきます。
確定申告はそこまで難しいものではありませんし、税理士に依頼せず自分でやってしまえば費用も無料です。

ちょっとした労力を掛けるだけで、手元に残るお金が増える(または税金が還付される)のであれば、やらない手はありません。

確定申告の方法

譲渡所得税の確定申告は、売却した人の住所地を管轄する税務署へ申告することになります。

申告方法は、「必要書類を用意して直接税務署へ出向き提出する方法」と「インターネットでできる確定申告のサービス(e-Tax)を利用する方法」の2通りがあり、どちらかを自分で選択することができます。

税務署へ出向き提出する方法は、税務署まで移動する時間と手間がかかってしまいますが、提出する書類の書き方や譲渡所得の計算の仕方など、直接税務署の職員に聞くことができるメリットがあります。

一方、インターネットで確定申告する方法は、事前にe-Taxの登録やマイナンバーカードの用意が必要となりますが、税務署にわざわざ出向く必要も無く、期間内であれば24時間いつでもネット上のみで完結するので、忙しく時間が取れない方には非常に便利だと思います。

確定申告をする期間は、毎年2月中旬から3月中旬までの約1ヶ月間となっていますが、申告期間の少し前ぐらいから、税務署が確定申告の説明会を開催してくれます。

説明会は、主に自営業やフリーランスとして働いている方を対象としていますが、説明会と併せて無料相談会なども行っている場合が多いので、興味がある方は参加してみてはいかがでしょうか?
参加費用、相談費用はもちろん無料です。

確定申告に必要な書類

譲渡所得の確定申告をするときに税務署へ提出する書類は次の通りです。

自分に必要な書類はどのようなものがあるか確認してみましょう。
必要に応じてチェックリストなどを作成しておけば、漏れなく書類を準備できます。

<譲渡所得(売却益)・譲渡損失(売却損)が出たときの必要な書類>

①   確定申告書
②   譲渡所得税納付用紙
③   譲渡所得の内訳書
④   不動産売却時の書類(不動産の売却価格を証明するためです)
     ・売買契約書のコピー
     ・売買代金受取書(領収書)のコピー
     ・固定資産税精算書のコピー
     ・不動産売却にかかった諸経費(仲介手数料など)を証明する書類のコピー
⑤   売却した不動産の購入時の書類(不動産の取得費を証明するためです)
     ・売買契約書のコピー
     ・売買代金受取書(領収書)のコピー
     ・固定資産税精算書のコピー
     ・不動産の購入にかかった諸経費(仲介手数料など)を証明する書類のコピー

また、特例制度を利用した場合は、上記の書類に加えて次の書類を添付する必要があります。

<3,000万円の特別控除の特例を利用したときの添付書類>
①   売却した不動産の登記簿謄本
②   売却した不動産に居住していたことを証明する書類(水道光熱費の請求書など)

<10年超所有軽減税率の特例を利用したときの添付書類>
①   売却した不動産の登記簿謄本
②   売却した不動産に居住していたことを証明する書類(水道光熱費の請求書など)
※3,000万円の特別控除の特例と同じです

これらの確定申告に必要な書類は、特例を利用したときの「売却した不動産に居住していたことを証明する書類」を除き、国税庁のホームページまたは不動産会社から取得することができます。

3,000万円の特別控除の特例」と「10年超所有軽減税率の特例」については、「5確定申告をすることで利用できる特例制度」で詳しくご紹介します。

【ポイント】

①   確定申告は、「必要書類を税務署へ持参する方法」と「e-Tax(ネット)を利用する方法」の2通りがあり、どちらか選択することができる。税務署へ行く時間が無い人はe-Taxがおすすめ。
②   確定申告に必要な書類のほぼ全ては、国税庁のホームページと不動産会社から入手することができる。特例制度を利用した場合は添付書類も忘れないようにしよう。

確定申告で認められる諸経費

ここでは、売却活動にかかった様々な経費の中で、どのようなものが確定申告で認められる経費となるのか見ていきたいと思います。

税務署から確定申告の経費として認められると譲渡所得の金額を圧縮することができるので、結果的に譲渡所得税の支払いを減らすことができます。

<確定申告で認められる経費>

①   仲介手数料
不動産の売買を仲介した不動産会社へ支払う成果報酬です。仲介手数料は、宅地建物取引業法によって金額に上限が定められており、「不動産の売却価格×3%+6万円+消費税」で求めることができます。例えば、自宅を6,000万円で売却できた場合、「6,000万円×3%+6万円+消費税」となり、不動産会社へ支払う仲介手数料は、200.88万円となります。このように仲介手数料は高額となるので、経費として申告できるよう不動産仲介会社から受領する領収書は大切に保管しておきましょう。

②   印紙代
売買契約書に貼付する収入印紙の代金です。不動産の売買契約書は、印紙税法で定められた課税文書に該当しますので、収入印紙を購入して貼付する必要があります。収入印紙は、不動産の売却価格によって購入する金額が変わってきます。売却価格が5,000万円以下の場合は1万円の収入印紙、売却価格が5,000万円超1億円以下の場合は3万円の収入印紙、売却価格が1億円超5億円以下の場合は6万円の収入印紙がそれぞれ必要となります。なお、収入印紙は郵便局などで購入することができます。

③   測量費
土地や戸建てを売却するときは、隣地との境界線を確定させてから買主へ引き渡すのが通常です。隣地との境界が記された「地積測量図」などの書面があれば問題ないのですが、昔に建てられた住宅などは境界が曖昧な状態になっていることが多いです。そのような場合は、土地家屋調査士や測量士に土地の測量を依頼して、隣地との境界を確定させた測量図を作成してもらう必要があります。気になる測量の費用ですが、一般的な30坪程度の土地であれば15万円前後が相場となります。

④   弁護士費用
弁護士に支払った報酬も経費として認められる場合があります。ただし、全てのケースで認められるわけでは無く、個別案件によって判断が分かれてしまうので注意が必要です。

過去に不動産売却による当事者同士の紛争を解決するための弁護士費用を経費として認めた事例がありますが、一般的な自宅の売却活動に弁護士が出てくるケースは無いので、ほとんどの方は該当しないと思われます。

⑤   交通費
買主との価格交渉や売買契約などで移動した際にかかった交通費は経費として認められます。特に新幹線や飛行機などを利用して遠方へ出向いた方などは、忘れずに申告しておきましょう。

<確定申告で認められない経費>

①   引越し代
不動産売却に伴う新居への引越し費用は、経費として認められません。

②   登記費用
不動産売却に伴う登記費用(抵当権の抹消登記など)は、経費として認められません。

③   残置物撤去費用
引越しに伴う家電や家具などの処分費用も引越し費用と同じく、経費として認められません。

④   リフォーム費用
原則、売却した不動産のリフォーム費用は経費として認められていません。ただし、買主の要望によりリフォームを条件とした売却の場合は、経費として認められる場合もあります。経費となるかどうかはケースバイケースなので、詳しくは税務署の職員に相談してみてください。

⑤   税金(固定資産税)
売却した不動産の保有期間中に支払った固定資産税・都市計画税は、経費として認められません。

以上のように確定申告で経費として認められるかどうかのポイントは、「その支出が売却に直接関係しているかどうか」ということになります。

ただし、この部分は非常に判断が難しく個別性が強いため、経費として認められるか分からないときは、税務署に直接聞いてみるのが一番早く解決できる方法です。

【ポイント】

確定申告に経費として計上できるのは、どのようなものがあるか把握しておこう。経費として申告するためには、支払ったことを証明するものが必要になるので、受け取った領収書などは大切に保管しておこう。

確定申告をすることで利用できる特例制度

ここでは、確定申告をすることで利用できる「3,000万円の特別控除の特例」と「10年超所有軽減税率の特例」をご紹介します。

どちらも税金対策として譲渡所得税を節税できるお得な特例制度となっていますので、適用条件に該当していたら、ぜひ活用してみてください。

3,000万円の特別控除の特例

3,000万円の特別控除の特例とは、自宅として利用していた不動産を売却したとき、譲渡所得から3,000万円を控除できる特例制度です。

自宅を所有していた期間や売却した価格に関係なく、この特例を受けることができます。

<特例を利用できる条件>

自宅として利用していた不動産を売却すること。
売却した年の前年と前々年に「3,000万円の特別控除の特例」を利用していないこと。
売却した年と売却した年の前年と前々年に「買換えの特例」を利用していないこと。
売主と買主が、親子や夫婦など特別な関係でないこと
※一時的に自宅として使用していた場合や別荘やセカンドハウスなどは、この特例を受けることはできません。

<特例を利用したときの譲渡所得税の計算例>

不動産の売却価格5,000万円、不動産の取得費3,000万円、不動産売却にかかった諸経費170万円と仮定してシミュレーションしてみます。

譲渡所得0円(譲渡損失-1,170万円) = 不動産の売却価格5,000万円-(不動産の取得費3,000万円+不動産売却にかかった諸経費170万円)-特別控除3,000万円

このシミュレーションでは、3,000万円の特別控除を利用して譲渡所得を0円にすることができたため、譲渡所得税はかからないことになります。

さらに譲渡損失を1,170万円分計上できるので、給与所得などと損益通算することにより所得税や住民税の過払い分が還付されることになります。

ちなみに3,000万円の特別控除を利用しなかった場合は、譲渡所得が1,830万円となり、長期譲渡所得(税率20%)であれば366万円、短期譲渡所得(税率39%)であれば713.7万円の譲渡所得税をそれぞれ納税しなければなりません。

10年超所有軽減税率の特例

10年超所有軽減税率の特例とは、自宅として利用していた不動産を売却したとき、売却するまでの所有期間が10年を超えている場合に通常の長期譲渡所得の税率(20%)よりも低い税率(10%)で譲渡所得税を計算できる特例制度です。

<特例を利用できる条件>

①   自宅として利用していた不動産を売却すること。
②   売却した年の11日時点で不動産の所有期間が10年を超えていること。
③   売却した年の前年と前々年に「10年超所有軽減税率の特例」を利用していないこと。
④   売却した不動産について「買換えや交換の特例など他の特例」を利用していないこと。
売主と買主が、親子や夫婦など特別な関係でないこと。
※一時的に自宅として使用していた場合や別荘やセカンドハウスなどは、この特例を受けることはできません。
※「3,000万円の特別控除の特例」と「10年超所有軽減税率の特例」は併用して利用することができます。

<特例を利用したときの譲渡所得税の計算例>

不動産の売却価格8,000万円、不動産の取得費4,000万円、不動産売却にかかった諸経費280万円、不動産の保有期間11年、3,000万円の特別控除の特例を併用、と仮定してシミュレーションしてみます。

譲渡所得720万円 不動産の売却価格8,000万円-(不動産の取得費4,000万円+不動産売却にかかった諸経費280万円)-特別控除3,000万円

譲渡所得税72万円 譲渡所得720万円×特例税率10

このシミュレーションでは、3,000万円の特別控除を利用しても720万円の譲渡所得が発生してしまいました。

売却した不動産の保有期間は11年なので、10年超所有軽減税率の特例を利用することができ、譲渡所得720万円に特例税率の10%を掛けて、最終的に譲渡所得税は72万円となりました。
ちなみに
10年超所有軽減税率の特例を利用しない場合は、長期譲渡所得として税率20%がかかるため、支払う譲渡所得税は144万円となってしまいます。

以上のように、「3,000万円の特別控除の特例」と「10年超所有軽減税率の特例」を利用するかどうかで、譲渡所得税の金額が大きく変わってくることがご理解頂けたかと思います。もし、特例の適用条件に該当しているなら、確定申告をして特例の恩恵を受けてみてはいかがでしょうか。

まとめ

いかがでしたでしょうか?今回は「不動産を売却した後の確定申告」をテーマに、「確定申告の概要」、「確定申告の必要なケース・不要なケース」、「確定申告の方法・必要書類」、「確定申告することによる節税メリット」などを中心に解説してきました。

不動産の売却活動は、物件の引渡しではなく、確定申告によって完結されます。
なぜなら、確定申告をすることによって、不動産売却で得た正味のお金(手取り金)が確定されるからです。

不動産の売買では大きな金額が動きます。
少しでも多くの手取り金を得られるように、確定申告の制度を上手に利用してみてください。

 

執筆者情報

HowMaマガジン 編集部
「不動産の売却」に役立つ情報を発信するHowMaマガジンの編集部です。売却のノウハウや知識はもちろん、誰でも気軽に不動産の売買相場価格をチェックできるサービス「HowMa(ハウマ)」が算出するデータなどもお届けしていきます。
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