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不動産の売却を依頼する媒介契約とは?

不動産の売却を依頼する媒介契約とは?

不動産の売却を依頼する媒介契約とは?

自宅の売却を不動産会社へ依頼するとき、「媒介契約」という契約を不動産会社との間で締結することになります。

媒介契約とは、簡単に言うと不動産会社が行う売却活動の内容を定めた契約のことです。
具体的には、物件の売出し価格、売却活動の期間、成約時に不動産会社へ支払う報酬、解約・解除条件などの事項が媒介契約書に記載されることになります。

媒介契約は、大きく分けて、「一般媒介契約」、「専任媒介契約」、「専属専任媒介契約」の3つのタイプがあり、売主である依頼者はこの3つの中から、どの媒介契約にするか選択しなければなりません。
万が一、ここでの選択を誤ってしまうと売却活動がうまくいかず、本来売れる物件も売れない事態に陥ってしまいます。

今回は、そんな自宅売却の重要な入り口となる媒介契約について解説していきます。
自宅の売却活動を失敗しないためにここでの内容を理解して媒介契約に臨んで頂ければと思います。

>不動産会社に騙されないために。多くの不動産会社に売却依頼ができる特許取得の最新サービスとは?

媒介契約の概要と歴史

宅地建物取引業法では、媒介契約を締結するにあたって、売主である依頼者とのトラブル防止や契約関係を明確にするために下記の内容を不動産会社に義務付けています。

「宅地建物取引業者が宅地建物の売買または交換の媒介契約を締結した時は、遅滞なく、一定事項を記載した書面を作成し、依頼者に交付しなければならない」宅地建物取引業法第34条の21

宅地建物取引業者とは、宅地建物取引業法という法律上の用語ですので、ここでは「不動産会社と同じ」と思って頂いて大丈夫です。

上記の条項は、昭和55年の宅地建物取引業法の改正時に新たに設けられたものです。
それ以前では、不動産会社から依頼者に対して書面による契約は義務付けられていませんでした。
ほとんどが口約束によるものだったので、依頼者と不動産会社との間で「言った、言わなかった」などのトラブルが頻発。
さすがにこれではマズイということで法改正が行われ、宅地建物取引業法で義務化されることになったのです。

媒介契約の媒介とは、普段からあまり馴染みのない言葉ですが、仲介と同じ意味と考えてもらって大丈夫です。
仲介とは、不動産を売りたい人と不動産を買いたい人をマッチングさせることです。
ちなみに媒介契約と似たものに代理契約というものがあります。
第三者に代理権を与えて売却活動を代理してもらうのが代理契約であり、実際の不動産の売買取引にもよく活用されます。
ただし、自宅の売却のような個人が売主となるケースでは媒介契約が一般的です。

代理契約は、不動産会社同士の契約で利用されることが多く、新築の分譲マンションや建売住宅の販売活動などが代表的な例です。

ワンポイント解説〈直近の媒介契約に関する法改正〉

媒介契約に関連する法改正が可決され、201841日より施行されています。
主な内容は、不動産会社による建物状況調査(インスペクション)に関する説明義務の追加です。

「宅地建物取引業者は、媒介契約の締結時に建物状況調査(インスペクション)を実施する者のあっせんに関する事項を記載した書面を依頼者に交付する義務を負う」

建物状況調査(インスペクション)とは、中古住宅取引の活性化を目的として、売買される中古住宅の劣化状況や欠陥の有無などの建物状況を売買契約の前に調査することです。今回の法改正は、あくまで建物状況調査をするか否かを確認するあっせんの有無を義務化するだけで、建物状況調査の実施自体を義務化するわけではありません。

それぞれの媒介契約の特長

冒頭でも少し触れましたが、媒介契約には、「一般媒介契約」、「専任媒介契約」、「専属専任媒介契約」の3つのタイプがあります。
不動産会社に売却活動の依頼をするときは、この
3つの中からどれか1つを選択しなければなりません。
A不動産会社とは一般媒介契約、B不動産会社とは専任媒介契約といったように違う媒介契約を併用することはできないのです。
ここでは、それぞれの媒介契約の特徴を紹介していきます。

一般媒介契約の特徴

①   依頼できる不動産会社の数

一般媒介契約では、複数の不動産会社に売却活動の依頼をすることができます
例えば、
5社同時に不動産会社へ売却活動の依頼が可能です。
これは一般媒介契約を選択する最大のメリットになります。

②   契約期間

契約期間については法律上の制限はなく、売主と不動産会社の合意で自由に決めることができます。
ただし、実際は専任媒介契約や専属専任媒介契約に合わせるかたちで
3ヶ月としている媒介契約書がほとんどです。

③   不動産会社による売却活動の報告義務

一般媒介契約は、不動産会社から売主へ売却活動の報告義務はありません
ただし、売主から不動産会社へ売却活動報告のお願いをすれば、よっぽどな理由が無い限り不動産会社はきちんと活動報告をしてくれます。

④   不動産流通機構(レインズ)の登録義務

一般媒介契約は、不動産会社による売却物件のレインズへの登録義務はありません
ただし、これも売却活動の報告義務と同様に義務はありませんが、売主が希望すれば、基本的にレインズに登録してくれます。
不動産流通機構(レインズ)についての詳細は、
不動産流通機構レインズとは何か?をご覧ください。

⑤   売主自身で買主を見つけた場合(自己発見取引)

売主自身で買主を見つけてきた場合、依頼した不動産会社を挟まずに直接買主と売買契約を締結することが可能です。
ただし、このような自己発見取引をしたときは、売主は速やかに依頼している全ての不動産会社へこの事実を通知しなければなりません。

一般媒介契約のメリット・デメリット

<一般媒介契約のメリット>

①   複数の不動産会社へ売却活動の依頼をすることにより、不動産会社同士の競争原理が働き、スピーディーに売却しやすくなります

②   複数の不動産会社へ売却活動の依頼をすることにより、専任媒介契約、専属専任媒介契約で起こりうる不動産会社の当たり・ハズレを回避することができます。

③   不動産会社による「囲い込み」を防ぐことができます。囲い込みについての詳細は、「不動産業界の悪しき慣習「囲い込み」とは何か?」をご覧ください。

<一般媒介契約のデメリット>

①   専任媒介契約、専属専任媒介契約と比べると依頼を受けた不動産会社の売却活動に対するモチベーションは低い傾向にあります。
理由は、専任媒介契約や専属専任媒介契約と違い、売却物件を自社で売買する独占権が無いからです。

<一般媒介契約はこんな人に向いている>

一般媒介契約は、売却依頼をする不動産会社を決めきれない人、複数の不動産会社の実力を見極めたい人、はじめて自宅を売却する人などが向いています。

専任媒介契約の特徴

①   依頼できる不動産会社の数

専任媒介契約では、売主が選んだ不動産会社1社のみに売却活動の依頼をすることができます。
不動産会社と専任媒介契約中に他社の不動産会社へ売却依頼をすることは契約違反となってしまいます。

②   契約期間

契約期間は、宅地建物取引業法により3ヶ月以内としなければなりません。
3ヶ月以内であれば、1ヶ月などの短期間でも大丈夫です。
仮に媒介契約書に
3ヶ月以上の期間が記載されると無効となってしまいます。

③   不動産会社による売却活動の報告義務

不動産会社は売主へ2週間に1回以上のペースで売却活動の報告をする義務があります。
報告の方法は書面か電子メールのどちらかになります。
電話などの口頭報告では義務を満たさないことになります。

④   不動産流通機構(レインズ)の登録義務

専任媒介契約を締結した日の翌日から7営業日以内にレインズに売却物件を登録する義務があります。
また、レインズ登録が完了したら登録完了の証拠として、不動産会社から売主へ「登録済証」が渡されます。

⑤   売主自身で買主を見つけた場合(自己発見取引)

売主自身で買主を見つけてきた場合、依頼した不動産会社を挟まずに直接買主と売買契約を締結することが可能です。
ただし、このような自己発見取引をしたときは、売主は速やかに依頼している全ての不動産会社へこの事実を通知しなければなりません。
一般媒介契約と同じ内容です。

専任媒介契約のメリット・デメリット

<専任媒介契約のメリット>

①   不動産会社1社に売却活動の全てを任せるので売主の管理が楽になります。

②   専任媒介契約は一般媒介契約と比べて不動産会社のモチベーションが上がりますので、積極的な売却活動が期待できます。

<専任媒介契約のデリット>

①   売主は不動産会社1社に売却活動を依存することになるので、その不動産会社の当たり・ハズレのリスクを負うことになります。

②   不動産会社による売却物件の「囲い込み」が起こる可能性があります。
仮に囲い込みが起きると、せっかくの売却機会を逃すおそれがあります。

<専任媒介契約はこんな人に向いている>

最初から売却活動を依頼する不動産会社が決まっている人や営業担当者とある程度の信頼関係を既に構築できている人は、専任媒介契約が向いています。

専属専任媒介契約の特徴

①   依頼できる不動産会社の数

専属専任媒介契約では、売主が選んだ不動産会社1社のみに売却活動の依頼をすることができます。
不動産会社と専属専任媒介契約中に他社の不動産会社へ売却依頼をすることは契約違反となってしまいます。
専任媒介契約と同じ内容です。

②   契約期間

契約期間は、宅地建物取引業法により3ヶ月以内としなければなりません。
3ヶ月以内であれば、1ヶ月などの短期間でも大丈夫です。
仮に媒介契約書に
3ヶ月以上の期間が記載されると無効となってしまいます。
専任媒介契約と同じ内容です。

③   不動産会社による売却活動の報告義務

不動産会社は売主へ1週間に1回以上のペースで売却活動の報告をする義務があります。
報告の方法は書面か電子メールのどちらかになります。
電話などの口頭報告では義務を満たさないことになります。
専任媒介契約より報告する頻度が多くなります。

④   不動産流通機構(レインズ)の登録義務

専任媒介契約を締結した日の翌日から5営業日以内にレインズに売却物件を登録する義務があります。
また、レインズ登録が完了したら登録完了の証拠として、不動産会社から売主へ「登録済証」が渡されます。
専任媒介契約よりレインズに登録するまでの日時が短いです。

⑤   売主自身で買主を見つけた場合(自己発見取引)

売主自身が見つけてきた買主と直接売買契約を締結することはできません
専属専任媒介契約中は依頼している不動産会社を通して売買契約を締結する必要があります。
仮に自己発見取引をした場合は契約違反となってしまいます。

専属専任媒介契約のメリット・デメリット

<専属専任媒介契約のメリット>

①   不動産会社1社に売却活動の全てを任せるので売主の管理が楽になります。

②   専属専任媒介契約は、一般媒介契約や専任媒介契約と比べて不動産会社のモチベーションが上がりますので、積極的な売却活動が期待できます。

<専属専任媒介契約のデリット>

①   売主は不動産会社1社に売却活動を依存することになるので、その不動産会社の当たり・ハズレのリスクを負うことになります。

②   不動産会社による売却物件の「囲い込み」が起こる可能性があります。
仮に囲い込みが起きると、せっかくの売却機会を逃すおそれがあります。

③   実際に多いケースではありませんが、売主自身が買主を見つけてきた場合、直接売買契約を締結することは禁止されています。

<専属専任媒介契約はこんな人に向いている>

最初から売却活動を依頼する不動産会社が決まっている人や営業担当者とある程度の信頼関係を既に構築できている人、売主自身で買主を見つける可能性が無い人は、専属専任媒介契約が向いています。

売主が媒介契約時に用意するもの

どの媒介契約を選択するか決まったら、実際に不動産会社と媒介契約を締結することになります。
ここでは媒介契約を締結する時に売主が用意するものを紹介していきます。

・本人確認書類(身分証明書)
・印鑑(不動産会社から実印を求められる場合があります)
・印鑑証明書(実印が必要な場合のみ)
・登記済権利証または登記識別情報
依頼者が売却物件の所有者であるか確認するために必要です。
万が一、手元にこれらの書類が無い場合は、新たに手続きを行う必要があります。

・売却物件に関する資料
物件を購入した時の売買契約書、重要事項説明書、販売図面、物件パンフレットなどです。

・告知書
売却物件の増改築履歴や住宅設備不良の有無など、物件の所有者でないと分からない事項について「告知書」に記載し、不動産会社へ告知します。
この告知書はいずれ物件を購入する買主へ引き渡すことになるとても重要な書類です。
後々トラブルが発生しないように必ず事実を書くようにしましょう。
告知書に記載する内容は具体的に次のような事項です。

①   土地に関する告知
境界確定の状況、土壌汚染調査の状況(土壌汚染の可能性があるか否か)、過去の所有者と土地利用状況、隣地とのトラブルの有無、周辺環境で特筆する施設の有無(暴力団事務所や嫌悪施設など)

②   物に関する告知
新築時の設計図書等の有無、増築・減築・改築の履歴、アスベスト使用の有無とアスベスト調査の有無、耐震診断の有無、住宅性能評価の状況、建物の瑕疵(欠陥)の有無、過去の所有者と建物利用状況

③   その他の告知
消費生活用製品安全法の特定保守製品(給湯器・湯沸かし器など)の有無、心理的瑕疵(住宅内での殺人事件や自殺など)の有無

まとめ

今回は、「不動産の売却を依頼する媒介契約とは?」をテーマに媒介契約の意義や概要、3種類ある媒介契約のそれぞれの特徴などを取り上げてきました。
自宅の売却活動を成功させる上で媒介契約の選択はとても重要です。
最後にまとめとして、一般媒介契約、専任媒介契約、専属専任媒介契約のそれぞれの特徴やメリット・デメリットを一覧表にまとめましたので、復習の意味も兼ねてもう一度確認してみてください。

>不動産会社に騙されないために。多くの不動産会社に売却依頼ができる特許取得の最新サービスとは?

執筆者情報

HowMaマガジン 編集部
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