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知っておきたい!自宅マンション売却時の税金は?

知っておきたい!自宅マンション売却時の税金は?

終の住処のつもりで購入したマンションでも、仕事の都合やさまざまな事情によって手放さなければならない時があるものです。いざ売却するとなると時間や手間もかかり、多額な税金に青くなる。また今現在売るつもりはないけれど、可能性としては売却もあり得る。そんな場合に備えてマンション売却時の税金を大まかにでも把握できたら、いざというときに慌てずに済みますし安心ですね。

そこでここではマンションを売却するときに支払う可能性のある税金、また手数料についてお伝えします。

まずは自宅マンションの分類を知ろう

税法上の考え方では、居住用の財産か事業用などのその他の資産の売却なのかをまず問いかけてきます。マイホームや自宅マンションは当然居住用財産に該当します。税法上の居住用財産とはどのようなものか、明確にしておきましょう

参照:https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3302.htm

言葉を変えると、居住用財産の売却とは以下のようなものとなります。

  • 現在、主として住んでいる家を売却したとき
  • 居住用として住まなくなってから3年を経過する日が属する年の年末までに売却したとき
  • 家屋を取り壊した場合は上記の範囲内で、取り壊した日から1年以内にその敷地の売却に関する契約が結ばれているとき(取り壊し後、敷地を賃貸その他の用に供した場合は不可)
  • 転勤などで単身赴任の場合、配偶者が居住している家屋を売却したとき(ただし2つの家屋を所有している場合は、主たる居住用家屋)

居住用財産の定義を把握することは後述する控除や優遇措置などの適用を受ける際に必ず問われることになるので重要になります。自宅として住んでいた場合は問題にはなりませんが、自宅用に購入したのに転勤によって一度も居住しなかった場合など、さまざまなケースが考えられます。居住用財産の定義に合致しない場合には優遇措置の対象外となり、想定外の税金を払う事態もあり得ますので、ここはきっちり押さえておきたいところです。

税金は分けて考えると意外に簡単!?

居住用財産とされるものは何かを把握した上で、税金の計算方法を見ていきましょう。この税金の計算が分かりにくくて難しいのは、さまざまな条件やケースによって税率が変わったり控除が絡んでくるからです。まずは大枠で把握しておきましょう。

売買契約時にかかる税金

印紙税…自宅マンションの売却が決まったら売買契約書を作成しますが、その際契約書に貼る印紙です。印紙という形で税金を納めるわけですが、売り主の場合は電子ファイルの形で所持する、元本のコピーを所持するなどの場合は印紙を貼らなくても問題ありません。

印紙税の税額は売却価格により異なります。個人で売却するときに該当する可能性の高い金額と印紙税額は以下のようになっています。

  • 500万円以下 1,000円
  • 1,000万円以下 5,000円
  •  5,000万円以下 10,000円
  •  1億円以下 30,000円

参照:https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/inshi/7108.htm

 

登録免許税…自宅マンションなどの不動産を購入する場合、ローンを組んで購入することが多いはずです。その際不動産が担保とされて抵当権が付与されており、売却するにはこの抵当権を抹消しなければなりません。抹消のために支払う税金が登録免許税で、金額は物件1つにつき1,000円です。土地と建物それぞれ1つであれば、2,000円の登録免許税を支払うことになります。また印紙税、登録免許税共に売却費用として計上することができます。

不動産会社に支払う手数料

不動産会社を通して自宅マンションの売却を行った場合には、その不動産会社に手数料を支払うことになります。支払う手数料の上限金額は法律で定められていますが、これはあくまでも上限金額ですので会社によって異なる場合も出てきます。基本的には売却金額が400万円を超えれば、売買価格の3%+6万円に消費税を加算した金額が仲介手数料の上限金額となります。

3000万円の物件を売却した場合は

3000万×3%+6万円=96万円+消費税を不動産会社に支払います。

また広告活動などを依頼した場合は、その内容次第で広告費の支払いが発生する可能性もあります。

譲渡所得税を知るには

まず課税のベースとなる所得を算出するところから始めます。譲渡所得とは売却によって得た利益のことを指しています。たとえば100万円で購入したマンションを200万円で売却したら、利益は100万円となります。しかし200万円で売るために不動産会社に売却の依頼を出したとしたら、それに見合う手数料を支払う必要があります。もしも売却のために広告を出す依頼を出したのであれば、広告宣伝費もかかっているはずです。このように自宅マンションを売却するために用した費用がある場合、売却金額から差し引くことができます。

譲渡所得=売却金額-取得費-売却するために用した費用

減価償却費を知る

売却金額から差し引くことができるのは、上記の費用だけではありません。建物は建築した直後から劣化を始めます。よく木造住宅の価値は20年でなくなると言いますが、これはあくまでも税法上の価値を言います。年月と共に劣化していく資産の価値を数字として明確にするために建物の構造によって耐用年数が定められており、償却率も決められています。減価償却が認められているのは経年劣化するものですのですから、劣化しない土地は減価償却の対象とはなりません。

参照:https://www.keisan.nta.go.jp/survey/publish/34255/faq/34311/faq_34354.php

参照:http://tool.yurikago.net/644/tool/2012shokyakuritsu.html

減価償却費を算出するには計算式があります。

減価償却費=建物の取得価額x0.9x建物の償却率x建物の経過年数

たとえば1,000万円で購入したマンションを5年後に売る場合の減価償却費は以下のようになります。

減価償却費=1000万円x0.9x建物の償却率0.022(耐用年数47年)x5(年)

990,000円が減価償却費となります。

これを先ほどの売却費用と併せて売却金額から差し引いたものが譲渡所得となり、課税されるベース金額となるわけです。

まとめると、まず課税対象となる譲渡所得を算出しますが、それは売却金額から売却に用した費用と建物の減価償却費を差し引くことで算出できます。減価償却費を導き出す耐用年数と償却率、計算式は国税庁が定めたものを使用します。

所有期間によって税率が変わる

譲渡所得が算出できたら、これに税率を掛ければ求める税額が導き出されます。しかし売却したのはマイホームとして使用してきた建物ですから、一律に税金が課されるわけではありません。長期間所有してきた場合には税率を下げる必要もあるので、所有期間によって税率が変わります。その目安とされているのが5年です。

参照:https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1440.htm

所有期間が5年未満か5年を超えるかで、税率が20%から39%と、およそ2倍も変わってきます。もしも近い将来にマイホームの売却を想定しているのなら、この所有期間による税率の違いを念頭に置いておくと良いでしょう。

この所有期間に関しては、もう一つ留意しておくべき点があります。不動産を所有したら必ず課税される固定資産税や都市計画税ですが、課税対象となるのは1月1日時点での所有者です。譲渡所得の対象である所有期間の算出に際しても1月1日の所有が起点となりますから、ここは要注意です。実際の所有期間ではなく、1月1日時点での所有で5年を超えている必要があるのです。

10年を超えて所有していた場合には特例がある!

居住用財産を売却した場合には所有期間によって税率が変わることはお話しした通りですが、10年を超えて所有していた場合にはさらに特例を利用することができます。それが居住用財産売却による軽減税率の特例と呼ばれるもので、譲渡所得金額の6,000万円まで軽減税率が適用されます。

参照:https://www.nta.go.jp/publication/pamph/koho/kurashi/html/05_2.htm

この特例は後述する3,000万円の特別控除との併用が可能なので譲渡所得が大きくなる場合には有用ですが、前年・前々年にこの特例を利用していないこと、他の特例との併用ができないなどの条件がありますので、譲渡所得金額や状況に合わせて利用することが重要です。

参照:https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3305.htm

控除を知る!

マイホームを売却した場合に利用できる控除で最大のものが3,000万円の特別控除です。譲渡所得の3000万円まで課税を控除できるので、、マンションを売却したらまずこの特別控除の利用を検討してみましょう。ただしこの特別控除にも先の軽減税率の特例同様の条件がありますので、重複していないか十分な確認が必要です。

参照:https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3302.htm

ただし、この3,000万円の特別控除はマイホームをローンで購入する際に利用できる住宅ローン控除との併用はできません。マイホームを売却したときに3,000万円の特別控除を利用するか、新たに住宅をローンで取得したときに控除を利用するかの二択となります。譲渡所得金額が大きくなった場合は3,000万円の特別控除を利用し、そうでない場合には住宅ローン控除を利用するなどの見極めが必要です。

新たに住宅を取得する場合の特例

新たに住宅を取得する場合に利用できる特例もあります。マイホームを売却したときの譲渡所得に対する課税を、次に取得するマイホームの売却時まで先延ばしできる特例で、新たに購入した住宅の価格が売却金額よりも高い場合には税金はかかりません。

しかしこの特例を利用するには売却資産、購入資産の双方に条件があるほか、売却資産の所有期間が10年を超えている必要があります。またこちらも住宅ローン控除との併用はできませんので、利用する際には十分な検討が必要です。

参照:https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3355.htm

自宅マンションの売却によって損失が出た場合

自宅マンションの売却によって利益が出た場合の譲渡所得の計算や控除の概要は先に述べたとおりですが、損失が出た場合はどうでしょうか。その場合はもちろん税金はかかりません。しかし税金がかからないならと放置しておくのはもったいない話です。なぜなら、条件を満たしているのなら控除が適用される場合があるからです。

譲渡損失を繰り越すことができる

譲渡損失による繰り越し控除を利用するには売却した自宅マンションの所有期間が5年を超えていること、前年及び前々年に3,000万円の特別控除を利用していないことなどの条件があります。これらの条件を満たしている場合には所得税・住民税の控除を受けられる他、損失を控除しきれない場合に翌年から3年間に渡って給与所得と損益を相殺することが可能になります。

この譲渡損失による繰り越し控除は住宅ローン控除との併用が可能ではありますが、繰り越し控除が適用されている期間は控除されるべき課税所得がゼロになっている結果、ローン控除が適用されるのは繰り越し控除が終わってからということに注意が必要です。

居住用財産を振り返る

これまで見てきたように、譲渡所得や減価償却費などを求める際には定められた数字や計算方法があります。計算は所定のやり方に当てはめれば割り出すことが可能ですが、売却した住宅が税法上の優遇や控除の対象となる居住用財産と言えるのか、ここがすべての出発点となります。そこでこの居住用財産を再度振り返ってみましょう。

(1)自分が住んでいる家屋を売るか、家屋とともにその敷地や借地権を売ること。なお、以前に住んでいた家屋や敷地等の場合には、住まなくなった日から3年目を経過する日の属する年の12月31日までに売ること。また住んでいた家屋又は住まなくなった家屋を取り壊した場合は、次の2つの要件全てに当てはまることが必要。

  • その敷地の譲渡契約が、家屋を取り壊した日から1年以内に締結され、かつ、住まなくなった日から3年目の年の12月31日までに売ること。
  • 家屋を取り壊してから譲渡契約を締結した日まで、その敷地を貸駐車場などその他の用に供していないこと。

(2)売った年の前年及び前々年にこの特例の適用を受けていないこと

(3)マイホームの買換えやマイホームの交換の特例若しくは、マイホームの譲渡損失についての損益通算及び繰越控除の特例の適用を受けていないこと。

(4)売った家屋や敷地について、収用等の場合の特別控除など他の特例の適用を受けていないこと。

(5)災害によって滅失した家屋の場合は、その敷地を住まなくなった日から3年目の年の12月31日までに売ること。
ただし東日本大震災により滅失した家屋の場合は、災害があった日から7年を経過する日の属する年の12月31日までとなります

(6)売手と買手が、親子や夫婦など特別な関係でないこと。
特別な関係には、このほか生計を一にする親族、家屋を売った後その売った家屋で同居する親族、内縁関係にある人、特殊な関係のある法人なども含まれます。

参照:https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3302.htm

上記は控除を受ける機会が多い3,000万円の特別控除の項に記載されている、居住用財産を指す部分です。上から順を追って見ていきましょう。

  • 自分が住んでいる家屋と敷地、借地権。以前住んでいた家を売る場合には、住まなくなってから3年目の年の12月31日までに売ること。※ただし家屋を取り壊した場合には、敷地の譲渡契約が壊してから1年以内に結ばれていること。住まなくなった日から3年目の年の12月31日までに売ること。家屋を壊してから契約締結の日までにその敷地を賃貸その他の用途に使用していないこと。
  • 売った年の前年及び前々年に3000万円の特別控除を受けていないこと。ただし被相続人の居住用財産に係る譲渡所得の特別控除の特例による場合は除外する。
  • マイホームの買い替え、交換の特例、マイホームの譲渡損失についての損益通算及び繰越控除の特例の適用を受けていないこと。
  • 収用などの特別控除や他の特例を受けていないこと。
  • 災害によって滅失した家屋の場合は、その敷地を住まなくなった日から3年目の年の12月31日までに売ること。※東日本大震災については7年目の12月31日まで
  • 譲渡の相手方が家族や親族などの特別な関係者ではないこと

また居住用財産とは認められないものとして、別荘や一時的な入居目的の家屋、特例を受けるために入居した家屋が挙げられています。

これらを踏まえた上で、たとえば5年間住まなくなった家屋を売る場合、居住用財産の特別控除の対象となるのでしょうか。上記の定義では3年目の年の12月31日までの売却とありますから、控除の対象とはなりません。それでは独身者ではなく家族を残しての単身赴任だったらどうでしょう。この場合は赴任先で家屋を所有していない限りは居住用財産の売却と認められます。

また家屋を取り壊して後、譲渡契約を結ぶまでの期間に敷地を貸すなどしても居住用財産と見なされないことになります。売却相手が身内や関係者である場合はもちろん、居住が控除目的と見なされる場合も当然不可です。居住用財産の売却にはさまざまな特例や控除が利用できますが、居住用財産だと認めてもらうための要件もまた明確に用意されています。しかし要件は明確でも、個人の置かれた条件や都合にはさまざまなケースがありますから、迷ったら相談することが大切です。

中古マンションの場合の減価償却費の計算方法は?

さて、マンション売却と言っても新築ばかりではありません。中古マンションを自宅として購入し、売却することもあるはずです。この場合に大きく異なるのが、減価償却費の算出方法です。

法定耐用年数は同じ

中古マンションの場合には、まず築年数が法定耐用年数以下か超えているかによって計算方法が変わります。

  • 築年数が法定耐用年数を超えている場合 … 耐用年数=法定耐用年数x20%
  • 築年数が法定耐用年数以下の場合 … 耐用年数=法定耐用年数-築年数x80%

当然ですがマンションの法定耐用年数は新築と同じ47年ですので、築年数に該当する数字を当てはめていきます。購入時点で10年が経過していたマンションなら

耐用年数=47-(10×80%)= 39年

この耐用年数に合致する償却率を探しますと、償却率は0.026であることがわかります。

参照:http://tool.yurikago.net/644/tool/2012shokyakuritsu.html

マンションの取得価額が1,000万円だった場合の減価償却費は1,000万円x0.026=26万円

後は新築の場合と同様、この26万円と仲介手数料などの諸経費を取得費から差し引いた金額が譲渡所得金額となります。厳密には土地と建物部分は分ける(土地は償却対象外)、機械設備と建物部分は別々に計算するなどの必要がありますが、例ではそちらは省略しています。

まとめると中古マンションの場合の減価償却費を求めるには、まず耐用年数を割り出してから償却率を確定し、減価償却費を求めることになります。ちなみに減価償却費も居住用財産の場合と事業用の場合では異なり、居住用の方が優遇されています。

まとめ

自宅として使用する家屋やマンションには購入時から売却に至るまで、さまざまな税金がかかります。しかし自宅マンションである居住用財産には控除や特例も用意されており、売却に際してもその特典を利用することで大きく節税することが可能です。売却に至る理由はさまざまですが、居住用財産であることのメリットを最大限に活かすためにも自分のケースだとどの控除をどのタイミングで利用することが適切なのか、今から考えておくことは大切です。

逆に投資用物件の場合は、5年以内の譲渡になると大きな金額の譲渡所得税がかかってきます。その意味では譲渡、転売で利益を出していくことを目的にする場合は、法人を設立したほうが結果的に税率が安くなるケースのが多いでしょう。個人で売買益を狙うときは、一定期間物件運営で家賃収入を得たあと、インカムゲインとキャピタルゲインをあわせた上で利益を確保してから売却を行ったほうが手元に残る金額が多くなりやすいです。

またそうしたシミュレーションとは別な意味で、売却の時期やタイミングは重要です。土地や建物、マンションの価格は経済や市場の影響を受けて動きますから、税金とは関係ない部分でベストなタイミングが訪れることもあります。市況によっては多少の税金を支払うことになっても今が売り時!ということもあるでしょう。

それでも自分が所有するマンションが今いくらくらいの価格で売れ、その場合の費用はどのくらい、税金と諸費用を支払うと手元にどのくらい残ると把握しておいて困ることはありません。売却が現実のものとなってきたなら、専門家のアドバイスを受けることも有用です。数字に惑わされることなく、こちらが数字を使いこなしていくようにしましょう。

執筆者情報

石野 (HowMaマガジン編集部)
HowMaマガジンの編集部のライターです。自分自身もオーナーとして複数の不動産の賃貸経営中。不動産を所有することで培った経験を知識を活かし、不動産売却や不動産投資について情報を発信していきます。
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